わかりにくい登山の用語集(カール・取り付きなど)
・わかりにくい登山用語の意味がわかる
登山用語ってわかりにくくないですか?
私は登山を始めたとき聞きなれない用語に度々戸惑いました。なので今回は知っておきたい登山用語をまとめてみました。
すべて書き並べると逆にわかりにくいので、聞く機会が特に多いものをまとめています。
登山道具
ヘッドライト、ヘッドランプ、ヘッデン
頭に固定して使う照明器具です。ヘッドランプと呼ぶことが多いですが、ヘッドライトやヘッデンと呼ぶこともあります。どれも同じものを指します。
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アイゼン(クランポン)
アイゼン(クランポン)は靴の下につけるトゲトゲの道具です。
陸上のスパイクのようなイメージになります。高山では夏でも雪が残ることがあるので、度々用いられます。
ピッケル(アックス)
ピッケルも同じく雪山で斜面から落ちてしまったときに、安全に停止するための道具です。雪山で滑ると本当に止まらないので必要なんです。
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シュラフ/寝袋
袋状の中に入って寝るための道具です。キャンプで使われるものに比べ登山用のものは軽く値段も高いです。
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コッヘル、コッフェル
登山用鍋のことです。軽量化されているものが多く、コンパクトに持ち運べます。
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武器(ぶき)/カトラリー
知らないと全くわかりませんが、カトラリーのことでフォークやスプーン、箸を指します。定かではありませんが、登山中の食事は戦いだからなどと言われています。
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スノーショベル・スコップ・エンピ
雪山登山やバックカントリーで使うスコップは呼び名が多く、軍隊用語でエンピと呼ぶ方もいます。
場所・地点名・地名
鞍部(あんぶ)/コル
いっぱいあるので合わせて記載します。地図にのっている名称に多いです。
鞍部(あんぶ)/コル:稜線上( 山の一番高いところがつながっている部分 )の凹地のことや窪んだ場所を指します。
乗越(のっこし)
乗越(のっこし):峠のこと。乗越と鞍部(あんぶ)が同一の場所になることが多い
尾根(おね)/稜線(りょうせん)/山稜(さんりょう)
尾根(おね)/稜線(りょうせん)/山稜(さんりょう):山の一番高いところがつながっている部分。山脈部分を指します。開けていて日差しが強く、風も強い場所がほとんどです。景色もきれいなので尾根伝いに歩くことも多くなります。
カール/圏谷 (けんこく)
カール/圏谷 (けんこく) :大昔の氷河が山肌を削ったような地形でスプーンでえぐったような地形と呼ばれます。冬には雪崩が発生しやすくなります。
有名なのは、千畳敷カールや涸沢カールなどがあげられます。
キレット、キレト、切戸
キレット、キレト、切戸:v字にへこんでいるところ、難しいルートに多い。特に一般登山道の中で最難関である大キレットは有名です。
ゴルジュ/廊下
ゴルジュ/廊下:両岸を急な岩壁に挟まれた細い谷。滑り落ちる危険が高い地形です。
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健康状況にかかわる用語
シャリバテ(ハンガーノック)
血糖値が下がって行動不能になってしまう状態。
この状態を避けるために登山中は行動食の摂取が推奨されています。
行動食(こうどうしょく)
登山やトレイルラン、そのほか自転車など持久力が必要とされるレジャーで、シャリバテを避けるために定期的に摂取するおやつ。
高山病(こうざんびょう)
高所で陥る症状で吐き気や頭痛を伴う。対処方法は下山するしかない。
睡眠不足や体調不良、無理な日帰り登山でなりやすいので、余裕を持った計画が一番の対策になります。
状況を指す用語
浮き石(うきいし)
浮き石(うきいし):安定していない石のことです。 乗った際に転倒したり落石を引き起こす危険 があります。〇〇のルートは浮き石が多いと聞いたら歩きにくいので歩くのに時間がかかることがわかります。
ガレ、ガレ場(ガレば)
ガレ、ガレ場(ガレば):石や岩が積み重なっていて歩きにくい場所。川沿いに歩くルートに多いです。大きい岩が積み重なったところはゴーロと呼び、野口五郎岳や黒部五郎岳など山名の語源となったりもしています。
ザレ場(ザレば)/ 砂礫地
ザレ場(ザレば)/ 砂礫地 :ガレ場が石に対してザレ場は砂が広がっている場所です。
鎖場(くさりば)
鎖場(くさりば):安全のために鎖やロープが取り付けられている場所です。事故があった場所などに取り付けられることが多いので、特に注意が必要です。初心者あのうちは鎖場がないルートを選ぶと良いです。
雪渓(せっけい)
雪渓(せっけい):夏期に溶けずに残っている雪の谷です。雪の下には見えない穴がある場合もあるため、上を歩くのは危険です。夏の雪に感動して歩かないようにしましょう。
雪庇(せっぴ)
雪庇(せっぴ):強風により稜線に張り出した雪の塊。土があると思って乗ると雪の塊ごと滑落する事故も起きます。雪のある時期に登るなら知っておきましょう。
全般
〇合目
山頂までの現在位置を示す目安。
定義は定められていないため、山によって標識の場所はバラバラ。
必ずしも距離で均等に割っていない場合があるので、以下のような場合もありえるので注意
登山口⇒5合目まで:5km
5合目⇒山頂まで :2km
お花摘み(おはなつみ)・雉撃ち(きじうち)
トイレに行くときの隠語。近年ではあまり使わらない表現となってきた。
急登(きゅうとう)
とても急な登りのこと。標高差が大きく体力的な負担が大きい。
その分登ったときの達成感も大きいため、山好きの中には進んで急登があるルートを選ぶ変態の方も多い。
取り付き
取り付き:登山口の意味合いで使われることが多い。地図にないルートで取り付き地点は、〇〇など。平野部から登り始める地点。
テン場(てんば)
テントを設営するキャンプ場を指す。
テントが設営できる場所は、地図上でテントマークが表記されています。
ケルン
ケルン:正しい登山ルートを示す意味で小石を円錐型に積んだものです。山によっては正しくないルートにもおいてあったりするので、目安程度に考えておきましょう。
縦走(じゅうそう)
縦走(じゅうそう):山頂から次の山頂へ稜線を伝って歩くことです。1泊以上の長い行程となることが多いです。
トラバース
トラバース: 斜面や岩壁を横に移動すること。
デポ
一部の荷物を置いて行動すること。山頂までの分かれ道に置く場合や山小屋やテントに置く場合もある。
行動時にはアタックザックがあると、デポしやすい。
バリエーションルート
バリエーションルート:整備されていない登山道以外のルートで難易度が高い。上級者は地図に載っていないルートを歩くことも多いです。山によっては冬にだけ登れるバリエーションルートもある。
やぶこぎ
マイナーな登山ルートやバリエーションルートを歩くと、人が入っておらずやぶが多い場合がある。
そんな藪をかき分けて進むことをやぶこぎといいます。
ゴーグルや耐久性の高いハードシェルジャケットを着用した方が安全です。
ピストン
ピストン:登りのルートと下りのルートが同じこと。初心者のうちはピストンルートが安全です。
モルゲンロート
モルゲンロート:朝日により山肌や雲が赤く染まること、朝焼けを指します。夕焼けの場合はアーベントロートといいます。
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