ヘルメットは登山であなたの安全を守る大切な道具です。
落石が多い山や活火山などでは装備が推奨されていることも多く、装備していたことで命を守るケースも少なくありません。
遭難救助事故の大多数が転倒であることからも、ヘルメットの重要性が把握できます。
この記事でわかること
・ヘルメットが必要な理由がわかる
・おすすめのヘルメットがわかる
結論だけお伝えすると、軽さ携帯性を重視したペツルのシロッコがおすすめです。

結論だけお伝えすると、
・軽さ携帯性を重視するならペツルのシロッコ
・コスパを重視するならハーフドーム
・収納のしやすさを重視するならマディーロ
画像 | 商品名 | メーカー | 重さ | 認証 | サイズ | 特徴 |
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ビジョン | ブラックダイヤモンド | 220 | CE EN 12492, UIAA | s/m | ブラックダイヤモンドで最も頑丈なモデル。UIAA準拠の側頭部高等部保護性能 |
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ビジョン(レディース) | ブラックダイヤモンド | 220 | CE EN 12492, UIAA | s/m | ブラックダイヤモンドで最も頑丈なモデル。UIAA準拠の側頭部高等部保護性能 |
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シロッコ | ペツル | 160 | CE EN 12492, UIAA | S/M M/L | 軽量性と保護能力を両立後頭部を広くカバーしつつ高い快適性 |
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ハーフドーム | ブラックダイヤモンド | 330 | CE EN 12492, UIAA | S/M M/L | シンプルなサスペンションシステムとランプクリップ片手操作のダイヤル。快適かつシンプルモデル。 |
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ベクター | ブラックダイヤモンド | 230 | CE EN 12492, UIAA | メンズs/m(53~59) m/l(58~63) ウィメンズ1サイズ(53~59) | 非常に軽いモデル。ベンチレーター8コで高い通気性 |
– | ヴァユ2.0 | サレワ | 280 | CE 12492、UIAA 106 | s/m(54~59) l/xl(59~63) | 落石からも頭部を守る性能と顎紐はマグネットで着脱可能と質実剛健 |
但しシロッコは価格が高めなので、コスパ重視で選ぶなら、ブラックダイヤモンドのハーフドームがおすすめです。
これらがおすすめな理由が気になる方は、続きをご覧ください。
ヘルメットの必要性?
この記事の動画版もありますので、10分程度お時間取れる方は聞き流しにどうぞ
アルプスの山々に登る際に、ヘルメットを使用していますか?
長野の以下の山ではヘルメット装着が推奨されています。
長野県山岳遭難防止対策協会
北アルプスの槍ヶ岳や穂高岳、南アルプスの甲斐駒ケ岳、中央アルプスの宝剣岳などが対象に入っています。
もちろん推奨地域以外でも着用したら安全なのは間違いありません。
火山である焼岳、浅間山、御嶽山などを登るときや岩場、氷がある山などで安全のために持ち歩くのも良いと思います。
特に落石の危険がある山やはしごや鎖場などの危険箇所では、ヘルメットが命を救うことも少なくありません。
危険な山に登るときや焼岳や御嶽山などの活火山に登るときには、ぜひもって行きたいですね。
ヘルメットをもっていくべきだろうかと悩むくらいなら持って行きましょう。
実際に警視庁が発表している山の事故の原因のほとんどは、転倒、滑落です。
購入しないですむ方法ってない?
山小屋によってはレンタルを行なっているところもあります。
荷物の軽量化を図れますので、上手く利用しても良いと思います。
但し数量が限られていて、現地に行ってから借りられない場合があったり、縦走の場合は同じ山小屋を通らないので返却が難しいといった問題もあります。
自分のヘルメットがあればモチベーションも上がりますので、持っておいても良いと思います。防災にも使えますしね。
ヘルメットの種類

ヘルメットは大きく分けて二種類になります。
安く、重いが、安全性の高い 「ハードシェル」タイプ
ガードする部分は最低限で高いが、軽い「インモールド」タイプ。
一般的な登山の範囲であれば、軽量な「インモールド」タイプをおすすめします。
但し、特に危険度の高い登山を行なう予定がある人で安全性を重視したい方は、「ハードシェル」タイプを選びましょう。
今回はどちらもご紹介しますので、あなたに合うヘルメットを検討してみてください。
選ぶときは認証マークを確認しよう

EN規格(EN 12492)CEN(欧州標準化委員会)が定める欧州の統一規格。
CEマークで記載され、登山用ヘルメットの技術的要件を満たすことを示す。
UIAA規格(UIAA 106)UIAA(国際山岳連盟)が定める登山用品の統一規格で、EN規格よりも厳しい国際規格。UIAAの記載があるヘルメットなら特に安全と言える。
おすすめのヘルメット一覧
結論から先にまとめると、インモールドならペツル:シロッコが最も軽量。
ハードシェルならブラックダイヤモンド: ハーフドームかがコスパが高めで信頼性が高いです。
他のヘルメットと見比べながら確認してみてください。
画像 | 商品名 | メーカー | 重さ | 認証 | サイズ | 特徴 |
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ビジョン | ブラックダイヤモンド | 220 | CE EN 12492, UIAA | s/m | ブラックダイヤモンドで最も頑丈なモデル。UIAA準拠の側頭部高等部保護性能 |
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ビジョン(レディース) | ブラックダイヤモンド | 220 | CE EN 12492, UIAA | s/m | ブラックダイヤモンドで最も頑丈なモデル。UIAA準拠の側頭部高等部保護性能 |
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シロッコ | ペツル | 160 | CE EN 12492, UIAA | S/M M/L | 軽量性と保護能力を両立後頭部を広くカバーしつつ高い快適性 |
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ハーフドーム | ブラックダイヤモンド | 330 | CE EN 12492, UIAA | S/M M/L | シンプルなサスペンションシステムとランプクリップ片手操作のダイヤル。快適かつシンプルモデル。 |
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ベクター | ブラックダイヤモンド | 230 | CE EN 12492, UIAA | メンズs/m(53~59) m/l(58~63) ウィメンズ1サイズ(53~59) | 非常に軽いモデル。ベンチレーター8コで高い通気性 |
– | ヴァユ2.0 | サレワ | 280 | CE 12492、UIAA 106 | s/m(54~59) l/xl(59~63) | 落石からも頭部を守る性能と顎紐はマグネットで着脱可能と質実剛健 |
初めてのヘルメット選びは「ブラックダイヤモンド:ベクター」

初めてのヘルメットは、軽いほど良いです。
ですが極端に軽いペツルのシロッコ「160g」は、サイズ調整がしにくく、人を選ぶヘルメットです。
なので、初めてのヘルメットでは選ぶべきではありません。
ブラックダイヤモンドのベクターは230gと軽く、超軽量といって良いレベルです。
加えて後ろ部分にサイズ調整のアジャスターがついていて、調節がしやすいです。
その上、1万円以下と比較的安く、通気性も高くなるように設計されています。
これらの総合的なバランスから、初心者に特におすすめなヘルメットと言えます。
男性用、女性用のモデルがありますので、是非チェックしてみましょう。
重さ重視で選ぶ「登山の軽量ヘルメット」
一番のおすすめは、PETZL(ペツル)のシロッコ

タイプ:インモールド
ヘルメットの買い替えを検討されている方は、より軽いヘルメットを探している方が多いかと思います。
何故かというと、ヘルメットのよくある失敗として、重すぎ、かさばりすぎて、持って行かなくなってしまったということがあるからです。
だからこそ、この持ち運び易さを重視して選ぶべきだと思います。
この持ち運び易さは、軽さもしくは、コンパクトさを指します。
そして、ペツルのシロッコは、Sサイズで160gという驚異的な軽さを誇っています。
軽さを重視するならこれ以外は考えられません。
難点は価格の高さですが、長く使えば十分元は取れると思います。
あごのバックルはマグネットが付いていて、片手でも装着がしやすいです。

軽量さが重視される山岳レースのTJARでは出場者の9割がこのシロッコを着用しています。
それだけ多くの人が選ぶ軽量モデルです。
「大きい サイズまで対応できる」格安な登山用ヘルメット
ブラックダイヤモンド(Black Diamond)のハーフドーム [330g]
タイプ:ハードシェル
重さはここまで紹介したヘルメットよりも重い「330g」ですが、それを売りまわる価格的優位があります。
男女ともに使用でき、大きめの頭の方でもフィットする適用範囲の広さもあり、価格も安いことからアマゾンで特に売れている人気モデルです。
ヘルメットの後方にダイヤルがあり、頭のサイズに合わせて調節が可能です。
しかも価格的にも手に入れやすい値段なことも初心者に易しく魅力的。
このヘルメットのM/Lサイズは56〜63cm。他モデルに比べても大きめなので、頭が大きい方でもサイズが合い易いこともあり、人気のモデル。
サイズ調整は後頭部のダイヤルで簡単にできます。
折りたたみ可能な超コンパクトな「登山用ヘルメット」
コンパクトさ重視ならEDELRID(エーデルリッド)のマディーロ[380g]
持ち運び易さで軽さにおいては、ペツルのシロッコにかなうものはありません。
ですがコンパクトさという面では、既存の概念をぶっこわす驚異的なモデルがあります。
それはエーデルリッドのマディーロで、折りたたみでコンパクトに収納できるのです。
登山はどうしてもザックの容量に悩まされるので、いつもザックの後ろに付けていて邪魔だと感じている方におすすめです。
折りたたみ式であるにもかかわらず、強度・耐久性も十分であることも魅力です。
より詳細な性能評価は以下の記事にまとめています。
注目されている硬度を高めた最強ヘルメット
近年人気を集めているのは、サレワのVAYU2.0です。
値段が高いのはネックですが、登山ショップで置いてあるものを見たことがある人も多いかと思います。
カーボンナノテクノロジーによる高強度でかつカッコイイデザインで、ブラックダイヤモンドと同じく、60cm以上の大きめサイズを探す方からも人気なモデルです。
サレワ VAYU 2.0
今回比較した他のヘルメット
安く、重いが、安全性の高い 「ハードシェル」タイプ
グリベルのステルスHSヘルメット [310g]
みためのカッコよさで選ぶ人多数
5月の富士山で使いましたが、蒸れることもなく快適です。フィット感もいいです。
コストパフォーマンスいいと思います。amazonレビューより
MAMMUT(マムート) SKYWALKER
山小屋でも使用されている信頼性。価格と性能のバランスが良い人気商品!!
私自身始めの1つに選んだのはこちらでした。値段も安く強度も問題なく感じました。ただ前方に貼ってあるマムートのロゴシールは剥がれやすいので注意です。
実際に山で持っている人を見かけることも多いので、人気のヘルメットだと思います。
ダメなとこと良いところを分析していますので、以下の記事も参考まで
八ヶ岳、北アルプス縦走のために購入しました。スペックだけ見ると他メーカーのものよりやや重いため、首が痛くなったりしないか心配でしたが(その分安いので文句は言えませんが)、山小屋での貸出用としても使われていると聞き購入しました。この夏、赤岳、奥穂高岳、槍ヶ岳、剱岳の登山時に使用しましたが、違和感無くかぶり続けることが出来ました。
細身の女性ではわかりませんが、男性なら問題ない重さだと思います。参考までに僕は169cm54kgです。
星5にしたいところですが、やはり外国人と日本人の頭の形とでは違いがあるのか、岩場を上り下りする際に若干ズレる事があったので星4にしました。(紐をきつく閉めればズレませんがその分痛くなるので)
値段、スペック、ブランドへの安心感などを総合するととても良い物だと思います。amazonレビューより
[マムート] El Cap エルキャップ [350g]
おしゃれなデザインが魅力的!!
こちらは本格的な見た目です。同じメーカーですが、③のヘルメットよりお値段は高めです。
アルプスの一部地域では、ヘルメットの装着が推奨されています。命に係るものですし、信頼できる有名ブランドでは低価格のマムートのヘルメットを購入しました。本格的なロッククライミングではなく、槍ヶ岳や穂高での一般登山で使用しました。 私の頭の大きさは60cmの帽子だと少しきついのですが、このヘルメットでは楽にかぶれます。もう少し頭の大きい方でもかぶれそうです。 重量も軽いので邪魔に感じません。槍ヶ岳の穂先を登っているときに、上を見上げた瞬間にヘルメットが岩に当り、かぶっていて良かったと実感しました。実際に滑落や大きな落石を受けたわけではないので実性能は不明なため☆一つ引きました。北アルプスでのヘルメット使用割合は2~3割程度でしょうが、高齢者ほどヘルメット装着率は低いように感じます。
amazonレビューより
ガードする部分は最低限で高いが、軽い「インモールド」タイプ
CAMP(カンプ) 登山 クライミング ヘルメット 【STORM】[230g/sサイズ]
グレーのサイズLを購入しました。転倒時に備え、近年はヘルメットの常用が推奨されており、常に使う目的で選択しました。4月購入後2回使用しましたが、軽量で装着が負担になりません。デザインもおとなしいグレーですが白の見切り、赤いワンポイントが気に入っています。汗対策に通常の帽子、ヘルメット専用の頭カバーを使い分けています。耳および首元の遮光保護にマジックテープをヘルメット内側に4箇所貼り付け、シェードを脱着できる様に工夫しました。
amazonレビューより
MAMMUT (マムート) Rock Rider [250g]
見てわかるように、通気性の高いモデルです。インモールドのヘルメットは見た目が自転車用のヘルメットに近いのが特徴です。
今回、槍ヶ岳登山の為に購入しました。
現物を吟味して、サイズ等を確認してからの購入なので、何も不満は有りません。
値段と軽さと通気性に惹かれての購入です。
もう一つのモデルと最後まで悩みに悩みましたが、こちらを選んで正解でした。
岩場の山に行く際は、常に使用したいと思います。amazonレビューより
PETZL(ペツル) A071AA メテオ グレー M [240g]
帽子の上から被るなら少し大きめを選びましょう。
メテオは被りが深めなせいもあるかどうかはわかりませんが、サイズが少し小さく感じます。
頭の形状にもよりますが、帽子を被って最大サイズに調整したメテオを装着するとこめかみに締め付け感があります(頭周55cmです)
頭の大きい方はちょっと注意が要ります。
直に被る場合は問題ありません。amazonレビューより
グリベル サラマンダー
360g こちらも人気なヘルメット。通気性がよくなるように工夫されています。
グリベルのロゴがかっこいい!
番外編-格安部門
とにかく安い!!なんと3000円くらい
難点は塗装が剥げやすいとのことなので、多少ダサくても良いと割り切れる方にはおすすめです。
ヘルメット 登山用 EPS+PC製 [ 310g ]
剣岳登山の為に購入しました。
まず、ヘルメットとしての機能としては、必要十分過ぎると思います。
重さもしかり、後頭部のダイヤルでのサイズ調整、ヘッドライトの固定金具等、使い勝手において不満は一切ありませんでした。
ただ1つ、不満に思うことを上げれば、紫外線による色褪せが顕著なことです。
当方オレンジを購入しましたが、ザックに固定するゴム紐の線がハッキリと分かる程度に色褪せてしまいました。
一泊2日の晴天の山行でこの程度の色褪せでは、恐らく数回の山行でかなり薄い色になってしまいそうな感じです。amazonレビューより
とにかく安い!!なんと2500円くらい
(商品到着が遅いのと頭が大きい人には合わないといった情報があるので注意)
このくらいの値段だと信頼性が心配されますので、個人的にはおすすめできません。ただお試しで買ってみたいとは思っています。
【ノーブランド品】アウトドア 登山 ヘルメット [ 308g ]
配達予定日を8日過ぎての到着。
まあ海外(中国)からの発送で、台風も続いた事だし、遅れても仕方がないと思います。商品。
とにかく軽い。自家計測ですが、230gでした。
御嶽噴火以降、ハードな岩登りでなくともヘルメットの必要性が論議されます。
常時使用するのじゃなく、一種の保険として登山ヘルメット購入を考えている方には、
重量、そして価格の面からも、お勧め商品だと思います。
15㎜幅のベルト通しが4カ所有り、ヘッドランプの装着も可。多くの方のレビューにもありますが、被りは浅いです。
そして、顎紐にはまだ余裕が有りますが、
後部の調整は目一杯に広げても、頭周57㎝の私でピッタリでしたので、頭周の大きい方にはキツいかも。
本体の強度や耐久性に付いては、私は不明。amazonレビューより
以上、ここまでが10選でした。まだまだいろいろ見てみたい方は下記をご覧ください。
EDELRID(エーデルリッド) 登山ヘルメット
ピッケルもEDELRIDのものを購入しています。
シンプルで安心できる、そんなブランドです。amazonレビューより
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) CSスポーツヘルメット[420g]
登山というより危険地での釣りやカヤックで使用されている方が多いヘルメットです。
頭のサイズが大きく、形も悪いので泣かんかフィットするヘルメットが見つからなかった。
このヘルメトはギリギリOK
良い点は、ダイヤル式のアジャスターで頭にフィットささせることができるので、
今の所、沈しても水の抵抗でずれることはない。
不安な点は、他のカヤック専用ヘルメットに比べ、アウターシェル、緩衝材、フィット用ベルトとも
素材が薄いように感じ、耐久性、強度が十分なのかどうかというところです。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えていますamazonレビューより
Dovewill ハーフドーム
梱包が適当だったり、品質にはバラつきがあるようですが、値段相応という感想が多いようです。
近々、富士登山に行くので持っていく。
自宅でかぶってみて頭にフィットしたので、いい買い物をしたという感想。amazonレビューより
メーカー別の登山用ヘルメット
ヘルメットはザックにどう固定する?
ヘルメットホルダーの活用
ヘルメットを選んだら、次はザックにどう固定するか考えましょう。ザック内に収納できる余裕があればよいですが、なければヘルメットホルダーを用意しておきましょう。