クライミングロープの使用用途
クライミングロープはクライミングをする上で絶対必要なものになります。
クライマーはロープをルートの途中で引っ掛けていきながら登るわけですが、万が一落ちた時にその墜落を阻止してくれます。まさに命綱。
そのためロープも信頼性のあるものを選びましょう。
一般的に12KN(キロニュートン)の衝撃を受けると、ほとんど助からないとされています。
なので、衝撃が12KN以内に収まるように各ロープやカラビナも設計されています。
ロープの種類は大きく分けて3つ
シングルロープ
太さがあり、一本で使えるタイプのロープになります。
太さは10mm前後、墜落回数が多くても耐久性があります。
クライミングの多くのシーンで使われます。
インドアからアウトドア、難易度が高く壁が被さっているようなルートも基本的にこのタイプを使います。
また、外岩の場合、ロープが岩に当たって擦れるため、このタイプが適切です。
ダブルロープ(ハーフロープ)
アルパインクライミングやアイスクライミングでよく使われるタイプになります。
太さは8mm前後、2本を同時に使います。
アルパインクライミング等では一つ一つの支点が強くないため、墜落した際の衝撃を分散させるために2本のロープをクライマーの左右に振り分けます。
ツインロープ
2本のロープを合体させたようなタイプになります。
沢登りやアイスクライミングで使われます。
軽量ではありますが、用途が限定されるためメジャーではなく使っている人もあまりいません。
クライミングロープの長さや太さはどう選ぶ?
クライミングを始めたてであれば、最も凡庸性のあるシングルロープを選ぶようにしましょう。
シングルロープの中でも太さや長さに種類がありますが、太さは10mm以上、長さは50mが使いやすいでしょう。
ジムでの使用や墜落の頻度を考えると上記が最も適切だと思います。
ロープの防水加工は必要か?
ロープの防水加工は必ずしも必要なものではありません。
水を吸って重くなるのを軽減させるための加工ですが、アルパインクライミング、アイスクライミング、沢登り等で考慮すべき内容です。
ジムや晴れの日の外岩がメインであれば、防水加工は必要ありません。
おすすめのシングルロープ
人気モデル エーデルリッド パイトン10.0mm(50m)
耐久性に優れた最もスタンダードなタイプになります。
クライミングロープの中でも使いやすいモデルです。
ジムや晴れた外岩でのクライミングをするには十分なスペックで、多くの人が使っているモデルの一つです。
上級者モデル ベアール 9.7㎜ ブースターIII ユニコア 50m ドライカバー
標準より細身のロープになり、上級者向けのモデルとなります。
その分軽量化されていて、墜落も少なめの設定で作られているものになります。
また、撥水加工がしてあり、濡れる状況も想定して作られています。
よりハードな環境でのクライミングに挑戦したい人向けのモデルです。
おすすめのハーフロープ
人気モデル ベアール 9mm ベルドンⅡ50m ゴールデンドライ
アルパインクライミング全般で使用できるメーカーでもロングセラーのモデルになります。
耐摩耗性にも優れ、信頼度のあるモデルになります。
上級者モデル エーデルワイス エクストリーム 9.0㎜ 50m
ダブルロープの中でも太さのあるロープになります。
アルパインクライミングから山岳救助まで幅広く使えるモデルです。
よりハードな環境での使用を想定しており、撥水性があります。
耐久性のテストもしっかり行われた信頼性のあるロープです。
おすすめのツインロープ
ツインロープはあまり使われないので、モデルもあまりないため、一つだけ記載します。
エーデルワイス ディスカバー 8.0㎜ 40m
日本で手に入るツインロープはあまり多くなく、比較的見つけやすいのがこのモデル。
沢登り等でも使えるタイプで、撥水加工もされています。
おまけ
沢の登りで使うなら、水に浮くフローティングロープがあると、フリクションコードのような強い摩擦がかかる用途意外では便利です。
ロープバックの活躍
ロープバッグはロープをちゃんとした状態で保ち、長持ちさせるために必要です。
中にはザックに直接入れたり、出来合いの袋に入れたりする人もいますが、ロープバッグのほうがいいです。
ロープをきれいに束ねてバッグに入れるわけですが、ロープバッグであれば中で形が崩れたりしませんし、口が緩んで飛び出したりということもありません。
ロープがねじれて保存されていたり、飛び出て相性の悪いものと干渉すると劣化の原因になります。
ロープは命綱なので、ロープバッグに入れて、きちんとした状態で保管するようにしましょう。
クライミングロープのメンテナンス方法
ロープは使い終わったら必ずきれいにしてからロープバッグに入れましょう。
まず、ロープを素手できれいに束ねます。
その際ロープ表面に異物が残っていないか、触りながら確認します。
土や小石、葉っぱなどが付いていたら落とします。
束ねたロープをバッグに入れたら、口をしっかり閉じて、中で荷崩れしないようにしましょう。
ロープを活用してクライミングをもっと楽しもう!
ロープを使ったクライミングは危険度や怖さが増しますが、その分たくさんのルートに挑戦でき、達成感もぐんと上がります。
基本的なルールやマナーを守り、安全にクライミングをすれば、怪我や事故の確率も格段に下がります。
日本各地には様々なクライミングのルートがあり、岩質や周りの環境によって全く違うクライミングを楽しむことができます。
いろんな課題に挑戦して、経験値を上げましょう。
クライミングロープを使えばさらに登山の世界が広がります。
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