山に登るなら知っておきたい!「山岳信仰の山と神社と修験道」を宗教学の面で調べてみた

山に登るなら知っておきたい!「山岳信仰の山と神社」を宗教学の面で調べてみた

今回は宗教のお話です。といっても怪しい宗教ではなく、日本古来からある山岳信仰とは何でしょうといった話です。山に登る上でその土地の歴史や登山道の歴史にも関わってくるので、知っているとより登山を楽しめるのでふーんくらい思える程度には見ておきましょう。

この記事でわかること
・山岳信仰がわかる
・登山に対する歴史がわかる
この記事を書いた人

登山歴7年。夏の長期縦走から-10度以下の厳冬期テント泊まで、季節を問わず山を駆けまわっています。

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始めに日本の宗教感について

日本では宗教と聞くとちょっと距離を置きたいもののように感じる方が多いと思います。

それは自信の信仰しているものの自覚がないからです。

山で山頂に祠があったり周囲に神社があることは少なくありません。今回は山と関係の深い宗教について調べてみました。

日本人の宗教性については、具体的にはお笑い芸人のオリエンタルラジオ:中田さんが解説されている以下の動画が日本の宗教史がよくわかります。

日本人は、お盆には仏教の観点からお墓参りをして、クリスマスにはキリスト教のお祝いをしたりと、生活の中に多種多様な宗教を溶け込ませている特殊な民族と言えるのです。

私自身、学生の頃、アメリカにホームステイをしていた際に宗教を聞かれ、うっかりないと発言し、こいつヤバイ奴だという視線に慌てて訂正しました。

海外では宗教を持たない人はテロリストのように見られます。国によっては強制送還されることもあるほどですので、気を付けましょう。

話がそれてしまいましたが、山岳信仰もそういった生活に溶け込んでいる一つの宗教ということです。意識していないだけで日本人は信仰していることが多いのです。

山岳信仰とは?

大雑把に山岳信仰を説明すると、自然を崇拝する考え方です。特に厳しい自然に囲まれた環境ではその信仰心は強く、山岳地に霊的な力があると信じられています。

山は森があることで雨を貯蔵する自然のダムとなり、町で暮らす人の乾きを潤します。

食べられる山菜などの恵みも得られます。そういった山に感謝を示すとともに、山の機嫌を損ねることをすると命を落とすといった畏怖の気持ちもそこにはあります。

信仰上の禁忌と定めることで、山に近づくものの安全を守る目的だと考えられます。自然が険しい土地ではこのような考え方がよく育まれます。

例えば、四国の徳島にある大歩危小歩危といった観光名所では、切り立った崖で子供の事故が多かったことから、妖怪が多数生まれています。これは親が子供に危ない場所に近づかないようにさせるためだと思います。

宗教学より民俗学になりますが、道の駅に展示もあり、解説されているので、100名山の剣山の帰りにでも寄ってみるとおもしろいです。

ここまでの説明でも私は山岳信仰はしていないと感じられる方もいるかもしれませんが、山の山頂に登ったり、ご来光を見たことはあるのではないでしょうか。

この登山では当たり前の「山頂に登る」、「ご来光を見る」ということも山岳信仰の一種だそうです。山の開山祭なんかも宗教的な要素が垣間見えるイベントですね。

山岳信仰の山・神社・修験道

修験道とは山岳信仰が仏教に取り入れられた日本独自の考え方で山で厳しい修行を行うことで悟りを開く人を修験者と呼んだりします。

四国のお遍路が有名ですね。日本各地に信仰があります。

立山信仰

立山は山岳信仰の強い山です。かつては女人禁制でした。なくなった方の霊魂が帰る場所という考え方があり、地名もそういった考えをもとにつけられています。

雄山は仏を示し、立山室堂付近のみくりが池は地獄の血の池、地獄谷など、仏教の影響を強く感じさせられます。

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白山信仰

画像出展:wikipediaより

白山神社をもとに信仰が広まっています。(上の画像参考)

修験者泰澄が加賀国(当時は越前国)白山の主峰、御前峰(ごぜんがみね)に登って瞑想していた時に、緑碧池(翠ヶ池)から十一面観音垂迹である九頭龍王(くずりゅうおう)が出現して、自らを伊弉冊尊の化身で白山明神妙理大菩薩と名乗って顕現したのが白山修験場開創の由来と伝えられ[2][3][4][5]、以後の白山信仰の基となった。

wikipediaより

上を見てわかるように、起源となる話もあるようです。九頭竜王といった名称がでてきますが、付近の福井健では九頭竜湖という名称の湖もあります。

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御嶽信仰

御岳山は霊山です。死後の霊魂が御山に帰るといった考え方が説かれています。地元でもご年配の方を中心に信仰を集めています。登山口である王滝口、黒沢口には2万基を超える霊神碑があります。

数年前に噴火事故があってからは山頂にも「安らかに」の文字が刻まれています。

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富士信仰

富士信仰が最も日本人になじみが深いかもしれません。富士山は象徴として多くの人の注目を集めています。山頂には浅間神社の鳥居があり、絵馬に願いを書く方でにぎわっています。

富士山でご来光を見るために朝早くから登る方も多いですね。日本で最も信仰を集めている山なのかもしれません。

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吉野山信仰

吉野山ガイドの方に、お遍路に向かう前に修験者が歩くところと話しを聞きました。吉野山の入り口は屋台が立ち並び、観光名所としての印象が強いですが、奥千本と呼ばれる地点まで来ると人もまばらで山の奥地であることを実感させます。

大山信仰 (鳥取県)

鳥取の大山は百名山でありながら、初心者でも登りやすく、1年を通して登山者でにぎわっています。特に開山祭では昼間からたいまつの申し込みが始まり、夜にはたいまつに火を灯した祭りが始まります。

地元の人は大山さんと呼ばれ信仰を集めています。大山登山をする人は登山口に向かう道の左右に数えきれない地蔵があることに気づくはずです。地蔵信仰があることでも有名な場所なんです。

大山(鳥取) 日帰り夏山登山ルート 登山記録

屋久島

屋久島では今でも山への信仰心が強いです。

実際に屋久島に行った際に、宮之浦港近くにある屋久島環境文化村センターというところに屋久島の歴史や自然環境に関する資料があり、山岳信仰についても触れていました。

地元民は、島の中央の山を信仰しています。今でも年に3回、旧暦正月・五月・九月のそれぞれ十六日に神事を行っているんです。

白装束で山に登り、豊漁豊作や無病息災などをお祈りする儀式です。

お参りを除き登山は避けられるため、知らずに登りにいってしまうと困るかもしれません。宮之浦岳は本当に奥地に位置していて、自然の雄大さがよく感じられる山なので、一度登ってみてください。

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