雪山を安全に登るならぜひとも雪山用の登山靴を用意しましょう。
めんどうな説明は省略して結論からお伝えしますと、初めての雪山登山靴なら、長い間売れ続けている人気のネパールエボGTXがおすすめです。
人気モデルではなく、最初から最強の雪山登山靴を選びたい方は、海外の山まで対応しえいるスポルティバ:ガッシャブルムがおすすめです。
正直厳冬期の雪山登山を視野に入れるのならこれが一番満足できるでしょう。
ただ雪山登山を始める前の私自身にこれがおすすめといっても、たぶん値段にビビッて買えないと思います。
価格は驚くほど高いので、予算に抵抗がある方は他モデルを見てみましょう。
もっと詳しく知りたい方は本文をお読みください。
冬山登山靴があると何が変わる?
雪山の景色は日常と大きく離れています。
冬山登山靴があれば、こんな景色が見られます。
一面の雪景色に自分の足跡をつけながら進むのは、夏山とは違った感覚が味わえます。
冬山登山靴の特徴と3シーズン登山靴との違い
一番の違いは暖かさです。冬用登山靴には断熱材、保温材が使われているものが多く、肌触りから暖かさを感じます。
3シーズン用登山靴で雪山に行くと、つま先が冷たくて辛いこともしばしばあります。
もう1点、靴の底につけるアイゼン(セミワンタッチ・ワンタッチ)が着用できます。
アイゼンって何?という方は、「登山用アイゼン(クランポン)の選び方やおすすめモデル」をご覧ください。
何でこの説明をするかというと、アイゼンを先に購入している方は、アイゼンに合わせて登山靴を選ぶ必要があるからです。


靴の前後にあるでっぱりのことなんだね

そうです。アイゼンを取り付ける金具が当たる部分になります
かかと部分のでっぱり(コバ)がある靴はセミワンタッチ、かかと部分だけでなく、つま先部分にもでっぱり(コバ)がある靴はワンタッチアイゼンが使用できます。
補足としてコバがない登山靴靴もストラップタイプのアイゼンなら使用できます。

先にアイゼンを購入済の方は、アイゼンに合わせて靴を選ぶ必要がある点に注意しましょう。
アイゼンの着脱の容易さは、ワンタッチ>セミワンタッチ>ストラップなので、めんどくさがりの方にはワンタッチがおすすめです。
個人的には、靴は夏用と冬用をはっきり分けるのをオススメしています。
幅広く使用しようと思うと、中途半端になりがちですなので、器用貧乏になります。
厳冬期用と夏用(縦走用・日帰り用)とするのがベストです。
とはいえ、いきなり高い冬山はちょっとという方は、ライトアルパインモデル(4シーズン用登山靴)を選択しても良いと思います。
ちなみに、お試しで雪山装備を使いたい人は、レンタルも有効な手段です。
例えば、「アウトドアギアレンタル そらのした」であれば、登山靴+斜面を滑らずに登るためのアイゼン+雪が入り込むのを防止するゲイターがついて、2万円前後で利用することもできます。
複数回登山をするなら買った方が良いです。
おすすめの冬山登山靴

登山暦が長くなると登山靴は、もっともっと増えていきます。
理想はライトアルパインモデルとアルパインモデルを1足ずつが良いです。

実際問題、初めての雪山登山で両方そろえるなんて無理です。
対応できる範囲の広いアルパインモデルがおすすめです。
少しでも本格的な雪山登山をする可能性があるなら、アルパインモデルを選ぶのがおすすめです。
よくある失敗として、ライトアルパインモデルを買ってしばらくしてから、本格的な雪山登山にハマって登山靴を買いなおすことになったということがあります。
たいていの人は登山を始めるときに雪山登山を将来的にしたいとは考えていないはずです。
本格雪山登山に興味がわいたときにあなたの挑戦を妨げないよう、アルパインモデルを選択しましょう。
本格的な雪山登山用となるアルパインモデル(冬山専用靴)
アルパインモデルの中でも種類分けをすると3種類の靴があります。
・耐久性が高く安いシングルブーツ
・インナーが取り外せる保温性の高い2重構造靴
・ゲイター一体型のハイエンドモデル
1つは、シングルブーツと呼ばれるシンプルな構成の登山靴です。
夏用の登山靴との差異も少なく、価格が安いものが多く、シンプルな構成なので耐久性は高めです。
2つ目は、ダブルブーツと呼ばれるインナーが取り外せて乾かすことが容易なモデルです。
値段は高く、重さも重くなりますが、インナーとアウターとの間に空気の層ができるのでより保温性も高くなります。
3つ目は、ゲイター一体型の登山靴で、より雪が入りにくく、耐久性が高いモデルとなります。当然値段もぐーんと上がります。
初心者には価格が安く耐久性が高いシングルブーツから選ぶと良いでしょう。
安心感重視のスポルティパ:ネパールエボGTX
スポルティパ:ネパール エボ GTX 900g
対応アイゼン:ストラップ、セミワンタッチ、ワンタッチ (前後コバあり)
靴タイプ:シングル
定番中の定番という超ロングセラーの大人気雪山登山靴です。
価格が高めというデメリットはありますが、無駄な隙間の少ない高いフィット感のある登山靴です。
長期間ロングセラーという安心感があるので、失敗をしたくないという方からの評価が高いです。
そのため、迷ったら選ぶたい初心者に特におすすめのモデルです。
冬季縦走もクライミングにも対応するスカルパ:モンブランプロ GTX
スカルパ:モンブランプロ GTX 910g
対応アイゼン:ストラップ、セミワンタッチ、ワンタッチ (前後コバあり)
靴タイプ:シングル
スカルパのモンブランプロGTXは、軽さや履き心地と保温性のバランスの取れた雪山登山靴です。
防水性に優れたゲイター(スパッツ)が雪の侵入を防いでくれるので、保温性の評価が高いモデルになります。
5万円代と比較的安価なこともあり、夏用登山靴にスカルパを使用していた人には間違いなくおすすめできます。
女性用はこちら
コスパの高いノースフェイス:VERTO S6K GLA ヴェルト S6K グレイシア
THE NORTH FACE(ザ・ノースフェイス):
VERTO S6K GLA ヴェルト S6K グレイシア 905g
対応アイゼン:ストラップ、セミワンタッチ、ワンタッチ (前後コバあり)
靴タイプ:シングル
ワンタッチアイゼンが使いたいなら、このモデルもおすすめです。
私自身、 THE NORTH FACE(ザ・ノースフェイス):
VERTO S6K GLA ヴェルト S6K グレイシア 905gを気に入っていて、暖かく、快適な冬登山が楽しめています。
ただ人によってはアイゼンとの相性が悪く感じる人もいるので、万人におすすめできるモデルでないということは注意してください。
実際に使用した感想は下記にまとめています。
おすすめ度は、これまで紹介したネパールエボやモンブランプロの方が高いです。
コスパに優れたモンベル:アルパインクルーザー
モンベル:アルパインクルーザー 3000 910g
対応アイゼン:ストラップ、セミワンタッチ、ワンタッチ (前後コバあり)
靴タイプ:シングル
比較的安価な雪山登山靴としてモンベルの登山靴も人気です。
ただ数字の意味や選び方がわかりにくいので、以下にまとめました。
ゲイター一体型のハイエンドモデル スポルティバ:ガッシャブルム2
海外の高山にも対応できるハイモデル
ダイヤル式で締め付けを片手で調節できるのは凄いです。
雪山登山靴は保温性能に後悔するケースが多いですが、こちらを選べば問題ありません。
但し価格の高さがあるのと、軽さは最強とは言えないので、その点は注意しましょう。
細かい部分は下記記事にまとめています。
ゲイター一体型のハイエンドモデル スカルパ ファントムテック
高価格のゲイター一体型モデルです。
スポルティバやマムートに比べて安くなっていることが多いのでねらい目です。
始めての冬の低山・残雪期までのライトアルパインモデル(4シーズンモデル)
まずは初めての雪山にという方は、 スカルパ:ミラージュGTX 760g がおすすめです。
スカルパ:ミラージュGTX
スカルパ:ミラージュGTX 760g
対応アイゼン:ストラップ、セミワンタッチ
迷ったらこれで決まりの大人気の定番モデルです。
【ライトアルパインモデル】
残雪期~厳冬期低山まで幅広く使用できるモデルです。
雪山専用靴ではないので保温性は高いとは言えませんが、軽さ、価格の安さは魅力です。
スポルティパ:トランゴ アルプ エボ GTX 725g
対応アイゼン:ストラップ、セミワンタッチ (後ろコバのみ)
スカルパ:トリオレプロGTX
冬の2000m級くらいなら対応できるモデルで、岩場歩きもしやすいことから、コスパ重視の方に人気です。
スポルティバ:トランゴタワーGTX
耐久性、軽量性が高く、同社の「トランゴSエボ」の上位モデルとなっています。
マムート:ケントハイGTX 624g
対応アイゼン:ストラップ
スカルパ:シャルモプロGTX 780g
対応アイゼン:ストラップ、セミワンタッチ
岩場や縦走向きのモデル
冬山登山を始めて、夏には見ることのできない景色へ
冬山登山は虫はいないし、暑さにうんざりすることもない
夏山登山とは違った世界を見せてくれます。
ぜひ冬山に行きましょう。もちろん安全対策をバッチリして!
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