コロナ自粛下の遭難事故と対策 これからの登山を取り巻く環境

コロナウイルスにより、自粛警察と揶揄されるような、過度な自粛強要やコロナウイルスに感染した人を差別するような悲しい出来事が続いています。本記事では、起きてしまったことよりも今後どう防ぐか、どうウイルスと向き合うべきか考えてみましょう。

あくまで一個人の意見ですので、特定の個人を非難するような意図はございません。

この記事でわかること
・現時点での自粛期間は5/31目途
・収束までの期間は2022年となる可能性もある
・ウイルスと付き合いながら登山を楽しむこと
・デマ情報に躍らせられないこと

・自粛中の遭難事故

ゴールデンウィーク中に遭難事故が相次いでいます。普段以上に遭難対策を行うこと、立入禁止が呼びかけられている山に入山しないことを徹底しましょう。

標高の高い山ではまだまだ残雪が残り、寒さもあります。遭難は命にかかわるのです。

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5/2 男体山にて遭難により救助を要請

栃木県日光市の男体山(なんたいさん)(標高2486メートル)で2日午後2時半ごろ、単独で登山していた川崎市川崎区の団体職員の男性(25)が遭難し、知人を通して日光消防署に救助を要請した。栃木県防災ヘリが出動し、約1時間半後に救出された。男性は足に軽い凍傷を負ったという。 男体山は奥日光の中禅寺湖沿いにあり、百名山の一つ。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言で、先月25日に予定されていた開山が延期され、立ち入り禁止になっていた。

朝日新聞より

4/29 奈良県 千石山にて滑落死亡
  滋賀県 笹間ケ岳のハイキングコースで行方不明
4/28 滋賀県 雨乞岳にて遭難
4/24 滋賀県 霊仙山にて滑落溺死

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため不要不急の外出自粛が求められていますが、関西各地の山に出かけた人が遭難するケースが相次いでいます。

NHKニュースより

滋賀県内で28~29日、高齢者が山岳遭難したとみられる事案が相次いだ。

京都新聞より

4/25 八ヶ岳 阿弥陀岳にて滑落遭難

県がこの週末に北アルプスと八ヶ岳の登山口で行った調査では49人の入山を確認し、そのうち19人が県外からの登山客でした。

amazonレビューより

立入禁止の山に登っていることや通行止めの駐車場に侵入していることなど、呆れるような行動ばかりですが、遭難による救助を要請された方は自信の行動を深く反省していると思います。

私たちは遭難をこれ以上発生させないように一人ひとりが意識するようにしましょう。

また、コロナ感染者への非難、差別も問題になっています。悪いのはウイルスです。被害者であるはずの人を正義の名のもとに攻撃するようなことは間違っています。

感染者の家屋の窓ガラスを割ったり、県外ナンバーの車に石を投げるなどといった問題も発生しているそうです。詳細は以下動画がわかりやすいです。

ニュースとしてもソースはありましたが、言い回しが丁寧すぎて伝わりにくいと思い、参考になりそうな動画を載せておきました。デマに踊らされないためにも複数のソースをチェックして、いろんな意見に触れることをおすすめします。

・今後の登山を取り巻く環境

まず4月現在はできるだけ危険度の高い登山は避けましょう。公共交通機関を利用するような登山も避けましょう。

では、自粛期間終了後はどうなるのでしょうか?

今コロナウイルスの収束のパターンは2種類あると言われています。1つは、ワクチンが開発され、一般人にインフルエンザのワクチン接種のように広まるパターンです。このパターンの場合、ワクチンが開発されても、一般市民まで利用できるように広まるには時間がかかります。だいたい2022年くらいになるのではないかと言われています。

アメリカの科学史の論文による推定より、2022年まで続くだろうとのこと

もう1つのパターンは、国民の大多数がコロナウイルスにかかり、免疫を獲得するパターンです。この場合、免疫を獲得してからどのくらいの期間、感染しないのかということや、かかっても免疫を獲得しないケースもあるので、どのくらい収束にかかるかが予想できないようです。

一番の課題は感染しても自覚がない人が多数いること、病院でコロナ患者以外を検査すると一定数コロナ感染者がいるということですね。

いずれのケースでも短期間に収束する可能性は低いと言えます。

では自粛にはどのような効果があるのでしょうか?

私個人の意見をまとめてみました。こういった正解がない問題では、必ず反対意見はあるので、意見を言わないことが無難です。しかし、自身の考えは公表すべきと考えています。

短期的に考えれば自粛一択です。コロナによる死を恐れているのですから、それを回避できるからです。

登山自粛がもたらすメリット

・コロナによる感染および死者を減らすことができる(特に高齢者)
・医療機関に与える負荷を減らすことができる

では長期的に見ればどうなのでしょう?

こちらの京都大学レジリエンス実施ユニットでは、コロナウイルスによる自殺数の増加は、楽観的なシナリオで14万人増加、悲観的なシナリオでは27万人増加と言われています。

これを知っても自粛すべきと思いますでしょうか。この研究結果はあくまで試算ですので、これだけをもって自殺者がこれほど増加するというつもりはありません。ですが、こういった影響があることも知っておいて欲しいのです。

登山自粛がもたらすデメリット

・経済的負荷がかかり、自殺者が増える(特に20~40代の働き手)
・外出をしないことでうつ病のリスクが上がる(かかると治療に数年)
・地方の過疎化が進み、経済的理由で都会に出る必要が出てくる
・倒産が相次ぎ、リストラが増える

外出自粛のストレスから以下のような事件も増えています。自粛が増えるほど、治安の低下も懸念されます。

「隣の県の40代のコロナ患者が亡くなりました(略)自宅に落書きされ、コロナで咎(とが)められ、暴言をはかれ自殺したそうです」

毎日新聞より

結局何が言いたいかというと、自粛による良い面、悪い面様々な面を理解した上で自分で判断しましょうということです。自粛はその名の通り、本来自分で判断するものです。他人に強要するものではありません。

あなたが自粛するべきだと考えるなら自粛しましょう。でも少しは外出も良いのではないでしょうか?

もちろん、感染対策は十分にして混雑する場所を避ける、マスクをつける、遭難対策を強化するなどをした上で私は少しずつ登山に戻りたいと考えています。

迷ったら自粛とすれば世間から叩かれることがないので楽です。そういった世論の流れがありますので、大きな団体は自粛を呼びかけるほかないという事情もあります。

登山に出掛ける前に必ず以下を閲覧しておきましょう。
山岳医療救助機構

・完全自粛ではなく、ゆるい自粛が数年単位で続く

ゆるい外出自粛が続く場合、登山をする際にもこれまでと変わった対策が必要となってきます。

登山中の感染防止対策として、マスクやバンダナによる飛沫感染を防ぐこと。但し飛沫感染防止は自分に移るリスクを減らすというより、自分が感染者であった場合に他人に移さないための対策です。

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山小屋の混雑

山小屋の営業期間の短縮に伴い、人が集中する可能性が高いと思います。北アルプスの山小屋も7月中旬以降の営業開始を予定していますので、その期間に多くの人が押し寄せると思います。

寝袋やマットの持ち込みが推奨されることや、予約人数の制限が行われるでしょう。可能ならテント泊に切り替えた方が安全です。
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テント泊が加速する

上記理由により、山小屋の利用はしづらくなりますので、テント場の混雑が加速するのではと思います。人気のテント場では張れないということも考えられますので、そういった場合のエスケープルートも考えておくべきでしょう。早めにテント場に到着するようにというスケジュールも変わってきます。

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登山先で感染が発覚した場合の下山が困難になるため、長期の縦走はしづらくなるでしょう。日帰りの山を中心に少しずつ以前の山登りができるようになっていくと思います。

医療機関への負担を避けるため、これまで以上に遭難、山岳事故への対策を強化していく必要があります。遭難件数や原因別に調べてみましたので、ぜひご覧ください。

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自宅待機時の感染があった場合

感染して症状が悪化してもなかなか対応してもらえないという意見もあるかと思います。そのときに感染時に客観的にわかる情報(血中酸素濃度が80%以下だった)を救急時に伝えられると、緊急性がわかると言われています。

高山病の兆候をつかむために利用されるもので、山岳ガイドの人を中心に持っているものなので、すでに持っているなら使っても良いと思います。

あくまで目安として使われるもので、山地であれば、酸素濃度が80%以下といっても危険とは言えませんが、平地で80%以下は普通ではないので、異常性を客観的に示す方法として注目されました。

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自宅でできることもたくさんあります。登山用品のメンテナンスをすること、登山知識を深めること、部屋でテントを張って部屋キャンプすること、ボードゲームを家族で楽しむこと。

コロナのせいで失うものは多いですが、負けないくらいコロナで得るものを見つけましょう。コロナで外出自粛となり、家族との時間をじっくり持つことができた。山に行けないことが増え、登山の楽しさを今一度思い出すことができたなど。

有名な言葉に、「過去と他人は変えられない」変えられるのは、「未来と自分」という言葉があります。つらい情勢の中でありますが、皆さんの未来が少しでも良いものであるように応援しています。

庭や部屋でキャンプしてみたり、家族でボードゲームをしたり、人混みを避けてお散歩をしたりなど、ストレス解消もうまくしていきたいですね。

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